蹴洞
伝統八女菓子
筑後地方の皆さまに
愛され続ける隆勝堂の銘菓
全国的に有名な八女茶の茶菓子として、地元の福岡県八女で真っ先に名前が挙がるのが、「蹴洞(けほぎ)」です。 パワースポットとして注目される日向神峡の蹴洞岩にちなんだ八女伝統の銘菓は、 初代店主が昭和20年代に生み出し、今なお、皆様に愛され続けている隆勝堂の代表作です。
おいしさの秘密
最上のこし餡(あん)に、厳選したルティン卵と生クリームを加えた口どけよい卵黄餡。そのこだわりの餡を、バターとピーナッツバターをたっぷり使った洋菓子のようなサクサクの皮で包みました。
サクッとした生地の食感の後、しっとりした餡の甘さが舌に絡み、ピーナッツバターの香ばしい風味が鼻を抜けていきます。
蹴洞岩に見立てた中央のクルミのカリッとした歯ごたえと塩気が絶妙なアクセントを加え、和洋折衷の個性的な饅頭に仕上げています。
誕生ストーリー
蹴洞は、戦後の饅頭に革新をもたらす存在でした。初代の山口長市が、中国・上海から引き上げてきたばかりの洋菓子に精通した職人と協力し、昭和23年に開発しました。
戦後間もない物資不足の日本。 しかも、九州・福岡の地方都市の八女で、長市たちは饅頭にバターを使うという、それまでの和菓子の概念になかったことに挑みました。
皮をサクサクに固めるのに苦心しながら、和洋が入り混じった画期的な饅頭を作り上げました。
その名の由来
隆勝堂のふるさと八女には、太古の昔、日向の神々が渓谷の美しさに惹かれ、やってきたという日向神峡(ひゅうがみきょう)があります。
日向神峡は、福岡県八女市黒木町に流れている矢部川の渓谷にあり、春には桜、秋には紅葉の名所として人気の観光スポットです。
その日向神峡の中に、神々が乗ってきた天馬が蹄(ひずめ)で蹴破ったとされる岩「蹴洞岩」があり、その景観にちなんで、初代は八女発の和菓子を「蹴洞」と名付けました。
手土産に、お持たせに
饅頭に新風を吹き込み、誕生70年を超えた今も、隆勝堂の看板商品として愛されるお菓子、蹴洞。 そのネーミングと古くからあるお菓子ということで、一見昔ながらのお饅頭かな?と思われる方も多いのですが、その食感と味わいは和菓子の枠を超えた美味しさ。とってもバターなお饅頭です。
福岡県南部では知る人ぞ知る銘菓で、贈り物として、またお子さまも喜んで食べるお菓子として、人気の逸品です。